弛(たゆ)むそらの外(はず)れ
ひとのはずれ
ぼとるの底は網に外れてきよらかな
火にかけて雪が溶ける
便りもなく春を繰る
たゆとう流れを審(つまび)らかに
骨ばる作品の実体の空しくあれ
明らめて並んで飾り窓
ひとのはずれ
仄(ほの)暗い座席に加わる
彷徨う森の外れ
祭りの盛りの苦いピリオド
つぐないは聖書の上の爪ほどに外れ
背理は床の上のひーるに止まる
ひとのはずれ
ひとにはずれて
20:08 2010/02/08 月曜日
BIRD ・・ くびれた空に広げた貧窮 ・・ 何処までも青く塗りつぶされる瞬間(とき)の屠殺場・ あなたは顔を顰(しか)め遠のく ・・ 通りでこどもの声がする・ 庭のすずめが啼いている・ 窓辺のビー玉は朝の命を浴びて光る ・・ 今日わたしはヒトであるだろうか・ ベッドの脚にさえ影がある・ カタチアルわたしに陽が差せば・ 折れた肩が透けて見える・