当て処なき紙の埃
モトメて回る海鳥の怯え
ひとはみな慣わしの鎖につながれ
落日に燃えて果敢(はか)ない
私は行き着く岸を失くした容器
書き散らかした文字
捨てているこの様
風にまかせ波間に沈む
好む灰色の覆いがあたたかい
春の音もずれて今春
囚われの海原を漂い
知らせるなにもなく
朽ちてさえゆかないプラスチックの
12:27 2010/03/16 火曜日
BIRD ・・ くびれた空に広げた貧窮 ・・ 何処までも青く塗りつぶされる瞬間(とき)の屠殺場・ あなたは顔を顰(しか)め遠のく ・・ 通りでこどもの声がする・ 庭のすずめが啼いている・ 窓辺のビー玉は朝の命を浴びて光る ・・ 今日わたしはヒトであるだろうか・ ベッドの脚にさえ影がある・ カタチアルわたしに陽が差せば・ 折れた肩が透けて見える・