悲しみは折りたたんだ洗濯物の
其のたわいもない折り目にさえ潜んでいて
クレッセンドとデクレッセンドリフレインして
希望 の光はブラインドの隙間を
ブーメランのよう行きつ戻りつ
飛ぶ鳥でさえ遮って
デクレッセンドばかりリフレインして
消えてゆ く
夢を描いては雨がそぼ降る田舎道
突然降りた遮断機
潜り抜けもせず飛び越えもせず
ひたすら待つ
単調なメ ロディリフレインして
魂ごと閉ざされるユクテ
2006年
BIRD ・・ くびれた空に広げた貧窮 ・・ 何処までも青く塗りつぶされる瞬間(とき)の屠殺場・ あなたは顔を顰(しか)め遠のく ・・ 通りでこどもの声がする・ 庭のすずめが啼いている・ 窓辺のビー玉は朝の命を浴びて光る ・・ 今日わたしはヒトであるだろうか・ ベッドの脚にさえ影がある・ カタチアルわたしに陽が差せば・ 折れた肩が透けて見える・